環境
極北地域は、壮大な景観と豊かな海洋資源に恵まれ、地球上で広大な自然が手つかずの状態で残っている最後の地域でもあります。同時に、この地域の環境は、温室効果ガスの排出や広範囲にわたる汚染により大きな打撃を受けており、加えて、資源開発や、海運をはじめとする交通手段など、経済活動による深刻な影響にさらされています。
ノルウェーは、北方における環境保護への取り組みでリーダーシップを発揮することを目指しています。人的活動に起因する気候変動や広範囲にわたる汚染を制限するために、国内外での積極的な努力が必要です。同時に、陸上や海洋における活動について厳しい環境基準を設定する必要があります。さらに私たちは、貴重で壊れやすい生息環境に対して、必要な保護対策を実施しなくてはなりません。
石油
北極圏のエネルギー資源は、長期的には、世界のエネルギー供給に大きく貢献する可能性があります。例えば、バレンツ海はヨーロッパの油井として存在感を増しつつあります。
同時に、壊れやすい海洋環境を保護することも非常に重要です。漁業、海運、石油・ガス業界が、環境を損なわない形で共存していかなくてはなりません。この点についても、関係当局がこうした活動のために、適切な枠組みを設けることが不可欠です。
北極圏において、安全で持続可能な石油事業を実現するためには、公的機関と民間部門が協調してそのための政策、技術、制度、知識の開発に組むことが必要です。これを実現するには、関連する分野の調査研究をさらに推進し、知識を向上させるとともに、国や企業間で緊密に協力することが重要となるでしょう。
海洋生物資源
北洋の資源は豊富です。ノルウェーでは、3万人以上の人々が漁業、養殖、水産加工業に携わっています。ノルウェーの水産物とその加工品の年間輸出額は、300億ノルウェークローネ(NOK)をはるかに超え(2006年は356億NOK)、ノルウェーで2番目に大きい輸出産業となっています。従って、ノルウェーにとって、海洋生物資源を健全かつ持続可能な形で管理することは、きわめて重要なことです。
ノルウェーの管轄下にある海域は、スヴァールバル諸島周辺の漁業保護地域とヤンマイエン島周辺の漁業海域を含めて、200万k㎡に及びます。ノルウェーは漁獲を行なっている漁業資源の多くを諸外国と共有しているためこうした資源管理において協力する必要があります。ノルウェーは、ロシアおよびそのほかの近隣諸国と協定を結んでおり、それに基づいて定期的な会合を開催し、漁業管理や漁獲割当について話し合っています。