ノルウェーの公用語はノルウェー語です。ノルウェー語は北ゲルマン語のひとつで、デンマーク語やスウェーデン語に非常に近い言語です。したがって、ノルウェー語、デンマーク語、スウェーデン語を話す人々は概ね、お互いに意志の疎通を図ることができます。
ノルウェーの地形と定住の形態が要因となって無数の方言が生まれ、今でも社会にしっかりと根付いています。ノルウェー語の書き言葉には公式に、ブークモール(「書物のことば」)とニーノシュク(「新しいノルウェー語」)という2種類があります。ブークモールはデンマーク語風ノルウェー語(Dano- Norwegian)をもとにしており、デンマーク語の書き言葉をノルウェー東部で話されている一般的な方言の発音に合わせて変形させたものです。ニーノシュクは、1850年代に言語学者のイーヴァル・オーセンが様々なノルウェー西部の方言を組み合わせて作った言語です。
ブークモールもニーノシュクも公用語として対等に扱われていますが、ブークモールの方がオスロなどの大都市で広く使われています。ニーノシュクを使っているのは人口のおよそ10~15%で、そのほとんどがノルウェー西岸に居住しています。その他、ニーノシュクは政府の文書、文学、脚本、公共放送や教会の礼拝でも使われています。
現在ノルウェーには、母語としてサーメ語を話す人々が2万人程度います。サーメ語はフィン-ウゴル語族の仲間であり、ノルウェーでのルーツはノルウェー語と同じくらい古くまでさかのぼることができます。カラショーク(Kárášjohka-Karasjok)、カウトケイノ(Guovdageaidnu-Kautokeino)、ネッセビィ(Unjárga-Nesseby)、ポルサンゲル(Porsanger)、ターナ(Deatnu-Tana)、コーフョルド(Gáivuotna-Kåfjord)といったノルウェー北部の地域では、サーメ語がノルウェー語と同等に公用語として使われています。
第一言語がノルウェー語でない移民や難民の増加により、ノルウェーの小学校に通う子どもたちが話す母語の数は現在およそ110種類にのぼっています。国際的に使える外国語として現在ノルウェーが最も重視しているのが英語で、これにドイツ語、フランス語が続きます。さらに、およそ4,000人の耳が不自由な方たちがノルウェー語の手話を使っていますが、これには大きく分けて2種類あり、いずれもオスロとトロンハイムにあるノルウェーで最も古い聾学校で生まれました。