イプセン没後100年にあたる2006年に初演され、好評を博した作品のリクリエイションが、東京をはじめとする4都市で上演されます。戯曲「幽霊」を主軸に、「人形の家」から幾つかの台詞を抜粋して構成したユニークな作品です。
shelf volume 12
『構成・イプセン― Composition / Ibsen』
四都市ツアー公演
原 作: ヘンリック・イプセン『幽霊』
構成・演出 : 矢野靖人
翻 訳:毛利三彌
■2011.10.21 Fri.→10.29 Sat. @atelier SENTIO (東京)
■2011.11.1 Tue.→11.3 Thu. @アトリエ劇研(京都)
*平成23年度文化庁芸術祭参加公演
■2011.11.5 Sat.→11.7 Mon. @七ツ寺共同スタジオ(名古屋)
*名古屋市民芸術祭2011参加公演
■2011.11.11 Fri.→11.13 Sun. @アトリエみるめ(静岡)
主催および詳細問合せ:shelf
info@theatre-shelf.org
写真: shelf
『ゆうれい』
ギリシャ悲劇にも比せられるイプセンの傑作。三幕の家庭劇。愛のない結婚を否定しつつも、因襲的な観念に縛られて放縦な夫のもとに留まり、夫亡き後も家名を守るため偽善に終始してきたアルヴィング夫人。夫の偽りの名誉を讃える記念式典を前に、可愛い一人息子のオスヴァルが、病を患って帰ってくる。帰国した息子は夫人の召使いのレギーネを自分の伴侶にと望むが、彼女が他ならぬ彼自身の異母妹であることを知らされる。親の犯した過ち。その償いをさせられる子。誰もが無自覚なままに繰り返される悲劇。―――法や道徳、宗教への不敬、近親相姦や自由恋愛の擁護、性病など当時の社会ではタブーであった様々な題材を取り扱いながら、近代以降の人間の精神の在り様に迫る、イプセン代表作の一つ。
「わたしたちには取りついているんですよ、父親や母親から遺伝したものが。でもそれだけじゃありませんわ。あらゆる種類の滅び去った古い思想、さまざまな滅び去った古い信仰、そういうものもわたしたちには取りついてましてね、そういうものがわたしたちには、現に生きているわけではなく、ただそこにしがみついているだけなのに―それがわたしたちには追い払えないんです。」