2011年は日本・ノルウェー両国が未曾有の災禍に見舞われた年です。日本が3月に発生した東日本大地震の大きな爪痕から立ち上がろうと苦闘するなか、ノルウェーでは7月に爆弾と銃乱射によるテロ事件が起きたのです。
そこで、駐日ノルウェー王国大使館では、ノルウェー滞在経験もあり、現在仙台在住の作家佐伯一麦氏とアンスネスによる対談を企画しました。
ノルウェーにおけるテロ事件の直後、「何かしなければ」という気持ちに突き動かされ支援コンサートに参画したアンスネスは、「災害直後は人々の心に音楽が入り込む余地はないが、少し日常が戻りかけた頃、幼時に慣れ親しんだ音楽が心を安らかにすることがある。集まって共に音楽を聴くだけで、心が慰撫されることも多い。また、自身が苦しみながら崇高なものを求めた作曲家の作品に接するとき、悲しみに向き合い、そこから立ち直る力を得られる気がする」と語りました。
クラシック音楽に造詣の深い佐伯氏も、「楽譜は、亡くなった作曲家が後世に残す遺書のようなもので、それを演奏することは、死者の魂を甦らせることにつながる」と語りました。
当日は台風到来にも拘わらず、大使館には多くの報道関係者や音楽家が集まり、災禍と音楽の役割についての対談とアンスネスのピアノ演奏に耳を傾けました。
対談の模様は下記の動画でご覧になれます。