ノルウェーの首都オスロで9月17日から20日まで開催されたフォークミュージック・フェスティバルFOLKELARM(フォルケラーム)に昨年に続き、参加しました。
会場となったのはオスロの中心地より車で15分ほど走ったSoria Moriaという建物です。大・中・小の3つのホールをフルに活用し、夕方から深夜にかけて、3日間合計36組のバンドまたはソロによるコンサートが目まぐるしく繰り広げられます。
コンサート以外にも、貸切トラムでの移動中や、昼食会場においても生音のミニコンサートが盛り込まれており、ホスピタリティの高さ、アーティストの柔軟性にも驚かされました。
今回、最も注目していたのは12月に来日するヴァルキリエン・オールスターズです。3人のハルダンゲルフィドルが絡み合う音のうねりや女性ヴォーカルTuvaの情熱的でブルーシーな歌声には思わず心を奪われてしまいました。総立ちのお客さんの盛り上げ方からも、多くのライブをこなしてきたことが伝わってきます。
今年のフォルケラームでは、ノルウェー人フィドル奏者の演奏能力の高さを改めて実感しました。スウェーデンやフィンランドの実力あるアーティストと並んで海外プロモーターの注目を集めていたノルウェー人アーティストは、いずれもフィドルまたはハルダンゲルフィドルの奏者でした。ヴァルキリエン・オールスターズ然り、ノルウェーとフィンランドのフィドル軍団FriggやGro Marie Svidal、Gjemund Larsen、Ragnhild Furebotnなど、皆しっかりと基礎を固めた素晴らしいフィドル奏者揃いです。
ノルウェーが誇るもう一つの伝統がサーメ人による唱法のヨイク。
元来、シャーマ二ズムの中で継承されてきたヨイクは、様々な楽器とのコラボレーションの中で確実に継承されています。
フォルケラームにも出演したサーメ人のTorgeir Vassvikは、ヨイクと喉から唸るような独特の唱法を使い、トランスも取り入れた衝撃的なパフォーマンスでした。また、今回のフォルケラームで話を聴くことができたノルウェーのサーメ人で作曲家のフローデ・フェルハイムは、ウッラ・ピルッティヤルヴィのアルバムのレコーディングにラップランドの自然の音を入れたり、パキスタンのアーティストとのコラボレーションも積極的に行うなど、音楽としてのヨイクは今後も無限に広がっていきそうな勢いです。
今年12月にはフォルケラームに参加したアーチストのうち、ヴァルキリエン・オールスターズとウッラ・ピルッティヤルヴィ&フローデ・フェルハイムが来日します。フォルケラームの熱い音楽シーンをぜひ実感していただきたいと思います。