The Tragedies in Oslo and on Utøya island
Speech held by King Harald V in the wake of the tragic events in Oslo and on Utøya island.
25.07.2011
(和訳)
ノルウェーは国家的な悲劇に見舞われています。この国では決して起こることはあるまいと思っていた惨劇が、なぜだか起こったのです。
今日、私たちは若者とその家族に出会い、彼らが経験した凄惨な出来事を共に語り合いました。彼らは誰にも理解し難い一日を生き抜いてきたのです。私たちは、オスロ市内とウートイヤ島での事件に苦しむ全ての人びとに思いをはせ、心からの弔慰を捧げます。
警察、レスキュー隊員、医療関係者ならびにボランティアの方々は、休むことなく勇敢に、時には自分自身の命を危険にさらして救助活動を続けています。私たち皆が、ノルウェーを襲ったこの凄惨な出来事に心を痛め、死者の数が増え続ける状況を信じられない思いで見守っています。
苦悩と混乱のただ中で、首相、政府、ならびに各省庁は非常に強靭な精神力と決意をもって状況に対応してきました。
ひとりの人間としても一国家としても、自分たちが目撃した出来事の意味を理解し、深い悲しみをはじめさまざまな感情を克服するには長い時間がかかることでしょう。このような過程を経るにはお互いが必要になります。ノルウェーの全国各地に、愛する者を亡くした人びとがいるのです。現在、ノルウェーの子どもたちと若者の多くが恐れを抱いています。私たちはあらゆる努力を払い、彼らを安心させなければなりません。誰かと一緒にいたいと思う人が大勢いる一方で、静かに考える場所を必要とする人もいるのです。ろうそくを灯して被害者を悼みたいと思う人や、居場所を探す人びとのためにノルウェーの教会は扉を開けて待っています。これは気持ちの安らぐことです。団結することが必要だと考える人びとのために、地方自治体やボランティア団体は活動の場を提供していますが、これも皆さんの役に立つでしょう。
昨日の暴挙がどのような背景で起こったのかについて、分かっていないことがまだたくさんあるため、当局の手に委ねて事情解明の作業を続けることは不可欠です。しかし、分かっていることもあります。オスロとウートイヤ島での行為は、私たちが大切に思うノルウェー社会に対する攻撃であり、ノルウェー民主主義の核心に対して突き付けられた激しい非難なのだということです。
我が国の真価が問われている時にこそ、ノルウェー国民の真の強さ、連帯、勇気が重要性を持ってくるのです。自分たちの価値観を支えにノルウェーは団結します。
私は堅く信じています。自由は恐怖よりも力があるということを。
私は強く信じています。開かれたノルウェーの民主主義と社会を。
私は確信しています。ノルウェーは自由に安全に暮らすことができる国、そういう国を私たちが今後も支持していくということを。