ノルウェー留学 新たな可能性の発見

最終更新日: 31.03.2015 // ノルウェー教育国際協力センター(SIU)のWEBサイトにトロムソで学ぶ二人の日本人留学生を紹介するインタビュー記事が掲載されています。

本文記事(ノルウェー語):http://siu.no/nor/For-media/Nyheter-fra-SIU/Ser-mulighetene-i-Norge

UiT The Arctic University of Norway(ノルウェー北極大学)※に留学して、日常生活が大きく変わったと語る小池あやのさん(19)とメタ安寿さん(20)。ノルウェーでの経験が将来の夢の実現への架け橋となってくれるはず、と期待に胸をふくらませています。東京の早稲田大学に在籍する小池さんとメタさんは、必修留学先に世界最北端にある大学を選びました。(※2013年にトロムソ大学とフィンマルク ユニバーシティカレッジが合併)

ノルウェーに留学中の小池あやのさん(左)とメタ安寿さん. 
写真: SIU.ノルウェーに留学中の小池あやのさん(左)とメタ安寿さん. 写真: SIU
夢の仕事への道
小池さんは、実習生としてデザイン雑誌「エル・デコ」の出版社で働いたことをきっかけにノルウェー留学を考え始めました。

「スカンジナビアのデザインと美術には伝統と現代の要素が混在し、それがさらに快適な実用性に結び付いています。こうしたデザインを通して、ノルウェーという国に興味を持つようになりました」と語る小池さん。スカンジナビアデザインの由来をより深く勉強するために、少数民族サーミのアイデンティティーや歴史、トナカイの放牧業に関する授業を選択しました。

「日本では学ぶ機会のない北極に関係する授業を選びました。私の夢はノルウェーのデザイン製品を日本に輸入する仕事に就くことです。授業を通して得るスカンジナビアの美術と文化に関する知識が、夢の実現に役立てばと考えています」

独特な奨学金制度
ノルウェー北極大学に留学した小池さんは、ノルウェー政府が創設した奨学金制度Nordområdestipendet(北極奨学金)を利用する学生のひとりです。2014年度は毎月9,440ノルウェークローネ(約15万円)が給付されます。

同大学の教育課で奨学金を担当するAstri Solli Brokke氏は、ノルウェーは生活費が高いため、この奨学金制度により日本人学生も北極大学を留学先として選びやすくなるだろうと考えています。「互いの国で学ぶことで、両国の大学の親交がより深まることを期待しています。この制度は、教育や研究などの可能性を更に広げ、交流を深めるきっかけとなっています。こうした制度が大学における様々な交流の可能性を広げます。教育や研究のプロジェクトもその一例です」と」とBrokke氏は語ります。

この制度は、ノルウェーとカナダ・日本・中国・韓国・米国との教育交流を深めつつ、北極地方の知識を広げることを目的としています。こうした知識の開発は、これらの国々に共通する課題(気候、環境、資源、先住民族)に共に取り組む姿勢を促進しています。

ノルウェーで学ぶ平等
メタ安寿さんは、政治学と社会学を履修しています。彼女がノルウェーを留学先に選んだのも偶然ではありませんでした。「民主主義と階級平等について学びたいと考えています。そのために、この二つの価値感が社会に現れ、実際にそれがよく見える場で学びたいと思ったのです。教科書からだけの知識では足りないからです」とメタさんが理由を説明しています。

彼女の夢は、国連など国際的な仕事に就く事だと語ってくれました。これもノルウェーに留学をしに来るのを選んだ理由の一つです。「ノルウェーは国際的な問題や平和問題に積極的に携わっていると国だと感じています」と語っています。

ノルウェー人と日本人の共通点
トロムソに行くまで、小池さんとメタさんのノルウェーに関する知識は限られたものでした。生活をし始めてから何ヶ月の間に、ノルウェーの文化について多くのことを学んだと二人は語っています。
「この土地が持つ雰囲気の何かが、気持ちを解放させてくれる気がします。もしかしたら山のお陰かもしれません。このように自然に恵まれた場所にいると、じっと座って勉強するのが少し難しいです」とメタさんが笑いながら話してくれました。

メタさんはこれまでにも様々な教育制度を経験しています。14歳から16歳までインドで家族と離れ寄宿学校で学びました。また、フィジーで学校に通った経験もあり、異なる土地、国に移動するのは良いことだと言っています。ニュージーランドで勉強した経験のある小池さんも、メタさんと同意見です。
「一箇所に留まっていると、様々な物の見方ができない気がします。お互いから学ぶことは沢山あります」と小池さんが言います。
「ノルウェー人と日本人は、想像していたより似ているようです」とメタさんが加えます。「ノルウェー人も礼儀正しく恥ずかしがりやで、親しくなると、話も弾むとても優しい人々です」

充実した自由時間
東京での多様で文化的な生活を懐かしく思うこともあると語る小池さんとメタさんですが、ノルウェーで過ごす時間も楽しみにしています。スキー、スケート、穴釣り、犬ぞりを体験する予定です。「ただし問題はそのための費用です。これが難しいところです。日本での生活と比べるとノルウェーの方が自由な時間が多いのですが、何かしようと思ってもお金がかかるんです」と二人が説明しています。
「一番楽しみにしているのはオーロラです」と語る小池さん。幸運なことに、オーロラ鑑賞は無料です。特に最近はトロムソでオーロラがよく見られるので学生寮からにオーロラを見られるチャンスがあるかもしれません。

小池さんは、サーミについて学んだお陰で、日本の先住民についても考えるようになったと語ります。「サーミの美術と歴史を勉強することによって、日本のアイヌ民族についてもっと知りたくなりました。日本にノルウェーのデザインを紹介する仕事をしたいと思っていますが、トロムソで学んだ知識は、将来の夢の実現を後押ししてくれると信じています」


テキスト: Norwegian Centre for International Cooperation in Education (SIU) http://siu.no   |   Bookmark and Share