ノルウェー国立サーミ劇場 日本公演2013

最終更新日: 05.11.2013 // 先住民族サーミの劇団、「国立サーミ劇場」が初来日し、日本の能舞台にインスピレーションを得た作品『白霜頭(しらしもがしら)と夢見る若者』を東京・両国のシアターXで上演しました。

写真: Ridnoaivi2013/Mienna.写真: Ridnoaivi2013/Mienna
 
国立サーミ劇場が上演した『白霜頭(しらしもがしら)と夢見る若者』("The Frost Haired and the Dream Seer")は、サーミ(Sami)民族出身の詩人、作曲家、パフォーマー、芸術家のニルス・アスラック・ヴァルケアペー(1943-2001)による作品です。


能の構造を使いながら、サーミ民族の文化の要素を取り入れ、自らの人生の哲学を表現しながら描いています。伝統的なサーミ民族の声楽であるヨイクを基盤にしながらサーミ劇場独特のスタイルを生み出しました。トナカイ守りのサーミの若者が、その夢に現れた白髪の老人から人間は大自然の中では小さな存在でしかないことを忘れてはならない、と教えられるというテーマが、ヨイクと伴奏、そしてヴァルケアパーの詩によってゆっくりと物語られました。


日本で古典芸能を学んだ経歴を持つ芸術監督のホイクール・グンナルソン氏(Haukur J. Gunnarsson)は今回の公演について、「この劇団の日本公演を行うのが私の悲願でした。サーミの偉大な詩人であるヴァルケアパーが残した唯一の戯曲、しかも能に触発された作品を日本でご紹介できることを大変嬉しく思います」と語っています。


【国立サーミ劇場 www.beaivvas.no
1981年の始め、何の経済的援助も無い理想主義的愛好家達によりできた劇団は、小さな劇団グループからベェーヴァッシュサーミ国立劇場へと成長していきます。この新しい劇団は、その後、ノルウェー国立サーミ劇場として公式に認められ、現在では全面的なノルウェー政府からの援助により成り立っています。
劇団の目的は、サーミ語による作品を通し、サーミ民族のアイデンティティを高めること、それと同時に、ノルウェー国内と海外にサーミ民族の文化を普及することです。また、頻繁に海外へのゲストパフォーマンスも行なっています。
 
※Samiの日本語表記
サーミ語の発音では「サーミ」、ノルウェー語では「サーメ」となることから、「サーミ」「サーメ」の両方の表記が存在します。


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