【スキーを楽しむポースケ休暇④】

最終更新日: 03.09.2009 // ノルウェー流スキーの楽しみ方とは?休暇の終わりに待っているものは?テレマークスキーインストラクター望月隆氏による、ノルウェーでの春スキー報告の最終回です。


5日間過ごしたヒュッテでのイースターも終わりです。帰りもヒュッテサービスのスノーモービルを使って駐車場まで約10kmの移動です。

前回一つ書き忘れましたが、このヒュッテは屋根の部分と雨どいの部分は全部木で作ってあります。タールのようなものが塗ってあって雪も滑り落ちるようになっていました。木が生活のあらゆるところに生きているノルウェーならではと思います。

帰りの荷物も結構な量です。当日は雨が降るだろうという予想だったので黒いビニール袋で荷物をくるみましたが、結局のところ雨は降らず濡れなくてすみました。ところでスノーモービルは2人乗り。私は来た時のように荷物のソリの中に入りましたが、あとオイビンはどうするのかちょっと心配になりました。

ところがまったく心配無用でスノーモービルにロープを結びそれを持ちながらスキーでそのまま10kmを引っ張ってもらいました。あまり後ろを見る事は出来ませんでしたが、私が思うほど特別な事ではなさそうで、スノーモービルがスピードを出しても危険な事は無かったようです。

スノーモービルのソリから振り落とされまいと必死になりながら撮った写真を載せておきましょう。このときもクロスカントリースキーを楽しんでいる人を多く見かけました。子どもも大人も年齢の分け隔てなくおなじコースを歩いている姿はスキー愛好者のすそ野の広さを感じます。

 

10kmの楽しい?スノーモービルのツアーも終わって駐車場にもどり、あとは車で帰ります。

しかし、同じ事を考える人が多いのでしょうか、道路へ出てみると車の列がオスロに向けての片側車線だけずっと続いています。日本の高速道路ではおなじみの光景ですが、ノルウェーではほとんど無い事です。ラジオの道路情報を聞きながら、我慢の運転でした。通常なら3時間半ですむところもこの日は約6時間ほどかけて帰ってきたのです。

あとで聞いたところ、近年で最も道路が混雑した日だったらしいです。我慢強いノルウェーの人もこれにはまいったのではないでしょうか。でも逆に考えると、それだけスキーをするために多くの人がこのイースターの時に出かけたという事になります。スキーを入れるためのルーフボックスを屋根に積んだ車も多く見ます。これだけ普通じゃない大混雑になったとしても皆が出かける、と言うのですから、ノルウェーの人のスキーや自然に対しての熱の入れ様がよくわかります。

イースターのお休み中の5日間のヒュッテ暮らしとスキーツアーでしたが、素晴らしい景観の中でスキーを楽しめる環境が整っていることや、子どもから年配の方まで皆スキーを楽しまれている様子を目の前にし、スキーを教える者としてたいへんうらやましく感じました。またツアー中にお会いしたノルウェーの皆さんがとても幸せそうで、且つ、大自然の中にいるにもかかわらず、どこか気持ちの余裕を感じさせていたことを付け加えておきましょう。


ノルウェーのスキー環境や自然をそのまま日本に持ち込む事は無理ですが、同じ雪が降る国の者として何か少しでも近づければと思いました。またこのレポートを通して、ノルウェーの人たちのヒュッテとスキーという生活の大切な部分を垣間見て頂くことができたらうれしく思います。

【テキスト・写真  望月隆(もちづき たかし)】


望月隆(もちづき たかし)
テレマークスキーヤー。
1997年ノルウェーでノルウェースキースクール(Den Norske Skiskole)のテレマークスキーインストラクターの資格を取得。
現在は長野県峰の原高原でT.M.N.スキースクールを主宰しテレマークスキーの指導にあたる。
著書(共著)に「日本テレマークスキー教程」「テレマークスキーレッスン」ほか。

 

 


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